頭から足の先まで皮膚に関するつらい症状・肌トラブル・気になる悩みについて、専門的な治療を提供しています。
爪や髪の毛も皮膚の一部ですので、皮膚科の診療範囲です。下記によく見る皮膚科の疾患を記載していますが、これ以外にも皮膚に関する症状があれば、なるべく幅広く対応できるよう心がけています。診察は問診・視診・触診が基本になりますが、必要に応じて顕微鏡検査・ダーモスコピー検査・アレルギー検査・血液検査・パッチテスト・皮膚生検などを行います。さらに詳しい検査や高度な治療が必要となる場合は、近隣の総合病院・大学病院をご紹介させていただきます。
皮膚の病気は初めは軽い症状のことも多く、放置したり、我慢してしまったりしているうちに、徐々に悪化してしまうケースもよく見かけます。そのせいで治療に時間がかかってしまう場合や、跡が残ってしまう場合もありますので、気になることがあればささいなことでもお気軽にご相談ください。
・ かゆみ
かゆみは目に見える症状ではないため、そのつらさや不快感は、ご本人にしか分からないものです。
搔けば掻くほどかゆみを増長させてしまいます。かゆみをコントロールすることが症状を改善させる方法の一つです。
一言でかゆみといっても様々な疾患によって引き起こされます。
湿疹・アトピー性皮膚炎・じんましん・かぶれ・虫刺され・水虫などといった皮膚疾患はわかりやすいですが、内科疾患やできもの、薬が原因で生じることもあります。
症状と経過をみて、場合により検査をすることもあります。
「いつ・どんな時にかゆくなるのか」「どんなかゆみがあるのか(ムズムズする・ピリピリするなど)」などを、診察時に詳しくお伝えください。
・ 湿疹
湿疹とは、皮膚の炎症を伴う一般的な皮膚病の総称で、様々な原因や形態があります。
湿疹の状態は、赤い斑点(紅斑)・ブツブツ(丘疹)・水ぶくれ(水疱)・膿をもった状態(膿疱)
皮膚剥け(びらん)・かさぶた(痂皮)・カサカサ(落屑)・慢性的に繰り返してゴワゴワ(苔癬化)など様々です。
湿疹を伴う疾患としてはアトピー性皮膚炎・脂漏性皮膚炎・接触性皮膚炎・皮脂欠乏性湿疹・貨幣状湿疹・痒疹など様々あり、それぞれの特徴・原因があります。
ステロイド剤や保湿剤の外用薬で治療をすることが多いですが、症状によっては、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤の飲み薬を併用することもあります。
・ アトピー性皮膚炎
左右対称性にかゆみをともなう湿疹を慢性的に繰り返します。
定義上は小児では2ヶ月、大人では6ヶ月以上特徴的な部位に湿疹があるとアトピー性皮膚炎と呼びます。
もともとアトピー素因を持っている方に多いですが、子供の場合は成長と共に症状がよくなる場合が多いです。
中には成人まで残ってしまう方や成人になってから発症する場合もあり、
適切な治療を行なっても難治性のこともあります。
アトピー性皮膚炎の湿疹はかゆみが強く、掻いてしまうと湿疹が悪化しまたかゆくなる、というかゆみの悪循環になりやすいです。慢性的な疾患のため、治療目標は、症状がないか、あっても軽度で日常生活に支障をきたさない状態を維持することです。治療は、飲み薬・塗り薬・保湿剤が基本となりますが、
それだけでコントロールがつかない場合は注射の治療(デュピクセント注射)も行っています。
皮膚症状にはステロイド外用剤を使うことが多いですが、状態に応じてステロイドの負担を減らすために、
ステロイド以外の外用薬、タクロリムス(プロトピック軟膏)・JAK阻害薬(コレクチム軟膏)・
PDE4阻害薬(モイゼルト軟膏)などを提案することもあります。また、塗り薬の塗り方や量、
スキンケアのやり方・生活習慣などが治療効果にとても大切であり、きめ細やかな指導を行なっています。
・ じんましん(蕁麻疹)
全身もしくは一部の皮膚に、大小さまざまな発疹・膨疹が現れ、強いかゆみを伴う症状です。
発疹は数分から数時間で治りますが、一度出てしまうと日々繰り返すようになることが多いです。
アレルギー体質の人に多く見られるともいわれますが、外部刺激(摩擦・汗・日光・寒暖差など)やストレス、
食品(サバ、エビ、卵など)などでも起きますので、はっきりとは原因を特定するのが難しい場合も多いです。
原因が分かっている場合には、その物質との接触を避けます。症状に応じて抗アレルギー剤やステロイド剤を使うこともあります。最近では原因不明のじんましんで、内服薬でコントロールがつかない場合にデュピクセントという注射の治療が保険適応になりました。
・ 乾燥肌
体質的に乾燥肌の人もいますが、季節や環境的な要因によって皮膚が乾燥してしまうことがあります。
また皮膚は加齢により徐々に乾燥しやすくなります。乾燥した皮膚を放置しているとかゆみを感じやすく、
また服で擦れたり、動きによって関節部などが擦れてかゆくなることもあります。
かゆいからといってかいてしまうと湿疹になってしまい、
よりかゆくなってしまうという悪いサイクルになってしまいます。
乾燥を予防する保湿剤を処方したり、乾燥から湿疹になっている場合は塗り薬を処方します。
・ 虫刺され
日常的な環境からレジャーなど虫にさされる機会は数多くあります。
虫の種類も蚊、ノミ・ダニ・ブユ・毛虫・ムカデ・ハチ・アリなど様々です。反応の仕方にも個人差がかなりあります。
例えば蚊に刺されると、赤み・腫れが数日続く人、じんましんのように強く腫れる人、全く反応がない人など反応は様々です。
一般的にはお子さんの方が腫れやすく、高齢になると反応が少なくなります。
また、ハチに何度も刺されるとアナフィラキシーを起こすこともあるので注意が必要です。
掻き壊してとびひになったり、慢性化して痕に残ったりすることもありますので、初期の対応がとても大切です。適切な薬を使用してなるべく長引かせないようにしましょう。
・ あせも
汗を多量にかいた後そのままにしていると、汗の成分でかぶれてしまうことがあります。また、汗がうまく皮膚の外に排出されず、汗が出る管が詰まることでも発症します。汗が原因なので夏に多いですが、冬でもなってしまう場合もあります。
いずれもかき壊すと広がったり、悪化したりすることがありますので、適切なケアが必要です。症状の程度に応じて薬をお出しします。
・ かぶれ(接触性皮膚炎)
原因とされる物質に接触することで、皮膚に炎症が起きてしまう状態です。触れた部分が赤く・かゆくなり、ひどくなると水ぶくれができることもあります。
原因については様々ありますが、大きく刺激性接触皮膚炎とアレルギー性接触皮膚炎に分けられます。前者はアレルギーとは関係なく、原因物質の強い刺激によって引き起こされるもので、例えば強酸や強アルカリの物質に触れる、刺激物質に繰り返し触れるなどして発症します。アレルギー性はアレルゲンとなる物質に触れることで発症します。なおかぶれを起こしやすい原因物質は、植物(ウルシ・サクラソウ など)・金属・ゴム製品・薬剤(ステロイド・抗菌薬 など)・日用品や化粧品といったものが挙げられます。
治療はステロイド系の塗り薬や抗ヒスタミン薬を服用するなどの薬物療法になります。
大事なことは、原因物質が特定できていれば、その物質に触れないようにすることです。パッチテストで原因を調べることも可能です。
・ 手あれ(手湿疹)
水仕事の多い主婦・飲食業・美容師・介護士や、紙や特殊な薬品を頻繁に扱う仕事に従事する方に多い病気です。乾燥・炎症により手の皮膚のバリア機能が弱まり、そこに刺激物質がふれることで手や指に湿疹が起きてしまいます。
よくみられる症状は、指や手の平が赤みをおびて乾燥し、皮が剥けてガサガサした状態です。また強いかゆみが出たり、ひび割れして痛みが出ることもあります。
飲み薬・塗り薬・保湿剤の治療が基本となりますが、原因となる仕事などが止められない場合は、なかなか治りにくいこともあります。塗り薬の使い方やタイミングも大事であり、それぞれの生活に合ったアドバイスをしていきます。
・ 薬疹
内服薬や注射によって引き起こされる様々な皮膚症状を総称して薬疹と言います。原因の大半は薬に対する免疫反応と言われています。市販薬でも薬疹を発症する場合もあります。また、薬の使用と紫外線(日光を浴びる)が組み合わさって発症したり、ウイルス感染が関与する場合もあることもあります。薬剤を使用してすぐに症状がでることもあれば、2~3週間程度経過してから症状が現れることもあります。
よくみられる症状は、じんましんのような皮疹、小さな紅斑が広範囲に渡ってポツポツとみられる、地図状に紅斑が多発するなどで、重症化すると目や口などに粘膜のただれ、外陰部に発疹などがみられることもあります。
まず大事なことは原因薬剤を中止することですが、すぐに原因薬剤が特定できないこともあります。原因と考えられる薬剤の使用を中止し、改善傾向がみられても、そこから再び重症化するケースもあります。
基本的な治療は飲み薬・塗り薬です。
・ 乾癬
皮膚に赤くザラザラと盛り上がった斑が1つまたは複数でき、そこに鱗屑という銀白色のかさぶたのようなものを形成し、それがフケみたいにボロボロと落ちていく皮疹で、これを慢性的に繰り返す状態です。半数程度の方にかゆみが現れることもあります。症状は全身で起きますが、なかでも頭部・肘.膝・お尻など機械的な刺激を受けやすい部位で起きやすいとされています。
原因ははっきり解明されていませんが、遺伝的な要因に何かしらの環境的要因や免疫系の問題が加わることで発症すると考えられています。
治療は、ステロイドやビタミンD3の外用薬や内服薬・紫外線療法のほか、最近では生物学的製剤による治療も普及してきています。
・ にきび(尋常性ざ瘡)
毛穴に皮脂や汚れがたまり、アクネ菌という菌が増殖し炎症がおこります。誰でも一度は経験があるのではと思いますが、悪化して炎症の強いニキビを頻繁に繰り返していると、クレーターと呼ばれる凸凹のある痕が残ってしまうことがあるため、きちんと皮膚科で治療することをお勧めします。
抗生物質の飲み薬や塗り薬が基本となりますが、必要に応じてビタミン剤や漢方薬なども併用します。合わせてスキンケアや生活習慣のアドバイスも行なっています。また自費診療での治療が有効なこともあるため、希望があれば提案しています。
・ いぼ(尋常性疣贅)
正式には尋常性疣贅と呼ばれるもので、皮膚の小さな傷口や乾燥などでバリアの弱った部位からヒトパピローマウイルス(HPV)が侵入し、感染することで発症します。手や足にできることが多いですが、顔や体にできることもあります。
通常かゆみや痛みはないので放置してしまう方もいますが、大きくなったり他の部位に移って拡がったりすることもあるので、早めの治療をお勧めします。
一番よく行われる治療は、液体窒素によって患部を凍結させ、ウイルスを表皮の細胞ごと破壊していく方法です。1〜2週間毎に数回の通院が必要になります。また、飲み薬・塗り薬・貼り薬を併用する場合もあります。炭酸ガスレーザー治療(自費診療)なども選択肢となります。
・ たこ・うおのめ(胼胝・鶏眼)
皮膚の一部が慢性的な圧迫や摩擦により、皮膚が厚く硬くなった状態です。
たこは一般的に痛みはありませんが、うおのめは皮膚の角質の内部に芯ができ、当たると痛みを感じるようになります。ひどくなると歩くのもつらい状態になることもあります。
治療は、塗り薬・貼り薬で硬くなった部分を柔らかくして削ったり、メスを用いて外科的に取り除いたりします。骨や指の形・歩き方や体重のかけ方が原因となっていることが多いため、繰り返すことが多く、定期的に処置を行うこともあります。
・ 水虫(足白癬・爪白癬)
主に足の裏や足指の間・かかと・爪などに白癬菌(カビの一種)が感染し発症します。
かゆみ・皮向け・赤み・ポツポツ・水疱などが主な症状です。爪の場合は、白く濁ったり分厚く変形したりします。
顕微鏡検査で菌が確認できれば、抗真菌薬の飲み薬または塗り薬を用いて治療します。しつこい菌のため、きちんと治療を継続しないと長引いてしまう場合がありますので注意が必要です。
・ ヘルペス(単純疱疹)
口の周囲や性器に出ることが多く、赤く腫れたり、小水疱ができます。ムズムズとしたかゆみやピリピリした痛みがあるのが特徴です。放置してても数週間で改善することがありますが、早期に飲み薬を飲むことで悪化を防ぐことができるため、早めに受診することをお勧めいたします。
再発することも多く、頻度が高い方は再発抑制療法を行うこともあります。
・ 帯状疱疹
水ぼうそうと同じウイルスによって引き起こされます。子供の頃に水ぼうそうにかかったり予防接種で体内に入ったウイルスが、加齢やストレス・過労などが引き金となって免疫力が低下した際に、体内に潜んでいたウイルスが再び活動を始め、神経を伝わって皮膚に到達し、帯状疱疹として発症します。
症状は、まず神経線維に沿って痛みや違和感を感じます。その後、左右どちらかの皮膚に神経線維にそった形で帯状の赤い発疹や水ぶくれが出ます。頭から足まで様々な部位に出ることがあります。皮膚症状が治った後も後遺症として神経痛が残る事があるので注意が必要です。
飲み薬・塗り薬での治療が基本となりますが、抗ウイルス薬は飲み始めてから効果が現れるまでに2日程度かかりますので、早く飲み始めることが大事です。気になる症状がある場合は早めに受診をしてください。
また近年帯状疱疹のワクチンが普及してきています。当院でも行なっていますので、お気軽にご相談ください。
・ 円形脱毛症
何の前触れもなく、毛が抜けてしまい、多くは境界がはっきりした円形の脱毛斑がみられるようになります。脱毛斑が1カ所の場合を単発型、脱毛斑が数カ所多発する多発型、頭髪がほとんど抜けてしまう全頭型、頭髪だけでなく全ての体毛が抜け落ちてしまう汎発型とタイプがあります。
一般的にはストレスで発症すると思われがちですが、自己免疫が疾患の原因に関係していると考えられています。
治療は症状の活動性によって異なります。軽症であれば、外用薬や内服薬が主体となりますが、程度や進行スピードによっては、脱毛部へのステロイド局所注射・液体窒素による凍結療法・紫外線療法・局所免疫療法などを行うこともあります。
・ しゅさ(赤ら顔)
鼻やホホ・額などに赤みやニキビのような症状がでる病気です。 通常かゆみはほとんどなく、ほてりやヒリヒリ感などの敏感肌のような症状もみられます。30~50歳代に発症しやすく、男性よりも女性に多い傾向があります。
原因は明らかになっていませんが、日光や温度変化・化粧品などの外部環境、精神的ストレスや食べ物などによる体の内部環境、遺伝的素因など、複数の要因が重なって発症・悪化すると考えられています。
治療は、飲み薬・塗り薬・レーザー・光治療などを行いますが、一旦よくなっても再び悪化するケースもあります。生活の中での悪化因子を避けることが大切です。
・ しもやけ(凍瘡)
寒さや冷えによって血流が悪くなることで手足・指先などの末端部分に赤みや腫れが現れ、痛みやかゆみを伴う場合が多いです。ひどくなると皮膚が壊死を起こし、傷(潰瘍)になってしまうこともあります。冷え性や糖尿病の方は常に手足を温めておくことが大切です。
飲み薬・塗り薬で治療を行います。
・ 多汗症
体温調節に必要な量以上の汗をかいてしまい、日常生活に支障が出ている状態です。全身性の場合と、頭・顔・わき・手の平・足の裏など部分的の場合があります。
原因は、精神的緊張・内分泌疾患・生活習慣・薬の副作用・遺伝的要因など様々で、原因不明のものもあります。
治療は、飲み薬・塗り薬・ボトックス注射などがあります。
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